空生院の旧暦暮らし

天台寺門宗の教会設立を目指して活動をしている細やかな道場です

閏六月

 

天神祭で沸き立つ大阪を後にして帰京しました。

しかし何処に行っても暑いですね。

先月末、私が大阪に行くと言うと、皆様何方も同様に「大阪は暑いですから気をつけて」と仰って下さいましたが、こうして東京に戻ってみると当然東京だって十分に暑いですし、報道で目にする北海道の酷暑に関しては、私も夏は比較的涼しいと言われた地方でエアコンのない夏で育っているので、気の毒以外に申し上げる言葉とても見つからないです。

佛の慈雨は普く衆生に降り注ぐといいますが、現在は酷暑が普く衆生を襲っているようです。呉々も熱中症などにはお気を付け下さいますように。

 

さて、閏六月です。

 

太陰暦での一年が約354日、太陽暦よりも約11日短いので、これを放っておくと真夏に正月を迎えたり、真冬にお盆を迎えるようになります。その季節のズレを修正する為に、二十四節気の中気(直近は大暑、次が立秋を挟んで処暑)を含まない月が出ると前月に「閏」をつけてもう一度ひと月やり直そうと言うのですから、現代人はちょっとたじろいでしまいます。

尤も昔の日本人にとっては先進国の中国から太陰太陽暦が入ってきた時からこの閏月には親しんできたわけですから、さして不思議な事ではなかったのでしょうが。

 

宿曜道のように旧暦を以て事とする場合は、佳き事も悪しき事もひと月伸びるという事になるわけですが、悪しき事がもうひと月だなんて…。

 

太陽暦を採用している現代において、旧暦の閏月の意義などと言うものは無いに等しいわけですが、私はこれは何かにつけて勇みがちな現代人へのメッセージだと思っています。

一年で11日、その僅かな早まりが三年でひと月になる。そこで敢えて歩みを止めるのは、人生においても停滞や遠回り或いは逆戻りの時期が必ずあって、またそれも必要であることを教えてくれているのであろうと思っています。

 

在阪の無沙汰をお詫びして今日からまた頑張って拝みます。